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砺波市合併15周年・庄川美術館開館30周年を記念して開催された、今回の展覧会は、小堀の妻で森鷗外の娘、杏奴(あんぬ)が庄川出身の彫刻家、松村外次郎と交流があったことから実現したものです。
小堀四郎は、師である洋画家の藤島武二(ふじしま たけじ)から「君が真に芸術の道を志すならば、出来得ればどこにも関係するな、芸術は人なり」という助言を受け、生涯画壇に属さず、発表も母校・東京美術学校同期生の会「上杜会(じょうとかい)」に限ったという、孤高の洋画家です。
会場には、初期から晩年の作品32点が展示されました。
こちらは「冬の花束」。植物の美しさに魅せられた妻・杏奴が、灌木(かんぼく)に残った小鳥の巣と共に持ち帰ったものを描いた作品です。
こちらは、時間によって移り変わる星空を描いた晩年の代表作「無限浄寂(むげんじょうじゃく)です。
学芸員の末永(まつえ)さんは、「代表作を集めた貴重な展覧会なので、この機会に小堀四郎という作家の存在を知り、理解を深めて欲しい。」と話していました。
小堀四郎洋画展」は今月10日まで。9日には学芸員によるギャラリートークも企画されています。 |